
こんにちは。管理人です。
弊社では一部のユーザ向けにAWS WorkSpacesを導入し運用しています。
WorkSpacesはAWSが提供する仮想デスクトップサービスです。
今回はWorkSpaceを追加作成しセットアップ中に発生したトラブルと対策について書いてみます。
なにが起きたのかと申しますと、タイムゾーンが「(UTC)協定世界時」に勝手に変わってしまうのです。
この事象ですが以下のバンドルから起動した直近4回すべて発生しています。
Performance with Windows 10 and Office 2019 Pro Plus (Server 2019 based) (PCoIP)
WorkSpaceを追加作成した直後は「(UTC+09:00)大阪、札幌、東京」と設定されていて時刻も正しく表示されているのですが、しばらく時間が経過すると「(UTC)協定世界時」に変わってしまうのです。
これでは問題がありますのでタイムゾーン設定画面で変更を試みますがユーザでは変更が反映されません。
WorkSpacesではデフォルトではユーザにローカルの管理者権限が付与されているのですが、制限されていてタイムゾーンの変更はできませんでした。

仕様上の動作と申しますか、通常の動作としてはPCにインストールした接続クライアントでログインすると、そのPCのタイムゾーンがWorkSpaceにリダイレクトされ反映されるはずなのです。
管理人は日本におりますしログインしているPCも完全に日本仕様なのでタイムゾーンがリダイレクトされれば「(UTC+09:00)大阪、札幌、東京」となるはずなのですが正しく機能していないようです。
それでは!ということで、タイムゾーンのリダイレクト無効化を試みます。
この設定は WorkSpaces 固有のグループポリシーの「Configure timezone redirection」(PCoIP環境の場合)を無効化します。

WorkSpaces 固有のグループポリシーを使用するにはテンプレートをADのセントラルストアにインストールする必要がありますので詳細はまた別の機会にご紹介できればと思います。
結果は残念ながらリダイレクト無効化ポリシー適用後もやはりユーザでの変更は反映されませんでした。
gpresultコマンドでポリシーが反映されているのでリダイレクトの問題ではないようです。
では管理者権限を持つ別ユーザではどうかといことでActiveDirectoryのAdministratorsに所属する管理用アカウントでの変更を試みます。
WorkSpacesクライアントでは作成時に指定した利用ユーザ以外ではログイン(接続)できないためWindowsのリモートデスクトップ接続クライアント(mstsc.exe)で接続し変更を試みます(サーバOSなので普通にRDS接続できます)が、こちらもダメでした。
ならばBuiltin Administratorで!と試したところついに変更できました!
しかし、すぐに「(UTC)協定世界時」に戻ってしまいます。
あきらめムードでしたが、WorkSpacesクライアントでログインした状態に気がつきます。
もしやと思いWorkSpacesクライアントからログアウトしBuiltin Administratorのみリモートデスクトップ接続した状態で変更したところ、設定が反映され維持されました!
再起動後にWorkSpacesクライアントでユーザログインしても「(UTC+09:00)大阪、札幌、東京」のまま維持されるようになりました。
以降は「(UTC)協定世界時」に戻る事態は発生していません。
【結果】
WorkSpacesでタイムゾーンが正しく設定できない場合
・「Configure timezone redirection」を無効化
・すべてのユーザログオフ
・Builtin Administratorで変更
することで反映されました。
公式の情報ではありませんのでサポート外の手順ではありますが、何かのお役にたてば幸いです。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。