Hyper-V Server 2019が先日(6月中旬)再リリースされました。 再リリースと言いますのも、昨年10月にWindows Server 2019とともに一度リリースされたのですが、諸々問題あって引っ込んでしまい、その後Windows Server 2019は再リリースされたものの、Hyper-V Server 2019は音信不通になっておりました。 それがようやく再リリースされましたので、今回取り上げる次第です。
ちなみに、Hyper-V Server 2019とは何ぞや?という方も居られるかと思いますが、これはWindows Server 2019からHyper-Vの役割だけを取り出したハイパーバイザーコンポーネントのみのスタンドアロン製品となり、無償提供されております。
また、フットプリントの小さなハイパーバイザーが必要ならWindows Server 2019のServer Coreインストールで済みますので、その点でもHyper-V Server 2019の出番は無いかなと思います。
と言うわけで、商用環境では殆ど無意味なHyper-V Server 2019ですが、検証環境用途なら有りだと思います。 Windows Server 2019の評価版だと180日間しか使えませんが、Hyper-V Server 2019なら無期限で使用可能です。 なので、Hyper-V Server 2019でハイパーバイザーを用意して、その上で動かすゲストOSは評価版をお使い頂くなどが宜しいかと思われます。
そして、Windows Server 2019或いはWindows 10のHyper-Vとも完全互換なので、仮想マシンをインポート/エクスポートして行き来させるのも簡単です。 この辺はVMware ESXi(同様に無償のハイパーバイザーですが)に対して、かなりのアドバンテージになろうかと思います。
前回 Windows Server のサービス モデルを紹介 しましたが、今回から連載でWindows Server について紹介いたします。
まずは、前回 のおさらいです。 「Semi-Annual Channel (SAC)」…半期サービスチャネルを採用しているWindows Server には バージョン 1709 と バージョン 1803、「Long-Term Servicing Channel (LTSC)」・・・長期サービスチャンネル を採用しているWindows Server には Windows Server 2016 があります。
◆「Semi-Annual Channel (SAC)」のWindows Server ・Windows Server バージョン 1709 リリース日:2017年10月17日、延長サポート終了日:2019年4月9日 ・Windows Server バージョン 1803 リリース日:2018年5月7日、延長サポート終了日:2019年11月12日
◆「Long-Term Servicing Channel (LTSC)」のWindows Server ・Windows Server 2016 リリース日:2016年10月16日、延長サポート終了日:2027年1月11日
Windows Server 2016 では、エディション… Standard と Datacenter の選択、インストール方式… “Server Core” と “デスクトップ エクスペリエンスあり” の選択が可能です。 一方、Windows Server バージョン 1709 と 1803では、エディションの選択は可能ですが、インストール方式の選択は出来ません。
それでは、Windows Server バージョン 1709 と 1803、Windows Server 2016を 2回に分け、今回は「Long-Term Servicing Channel (LTSC)」を採用した Windows Server 2016 の “Server Core” と “デスクトップ エクスペリエンスあり” の画面を紹介いたします。
前回 まで Windows 10 のサービスモデルを紹介しましたが、今回は Windows Server のサービスモデルを紹介したいと思います。
Windows 10 以降にリリースされた Windows Server は、クライアントOS であるWindows 10 同様に「Windows as a Service (WaaS)」と呼ばれる新しいサービスモデルが採用され、新機能や機能強化が提供されています。ただし、サーバーOS であるため提供方法が一部異なります。
また、Windows Server のサービスモデルは、Windows Server 2016 がリリースされた 2016年10月当初と異なり、2017年10月に見直しが図られています。これにより、「Semi-Annual Channel (SAC)」と「Long-Term Servicing Channel (LTSC)」が明示的に分かれてリリースされるようになりました。